長いですが、福田妻サイドからの「うちの形」補足です。
二人で一つのペンネームとかってやつの説明をうちの夫が書いとります。
よく聞かれることでもあるんですけどねホントこんな感じです。
それにちょっと私から補足をば。
福田妻…つまり私の方は昔っから漫画好きなオタクでしたが
福田夫の方はまるでオタク色のない人でありました。
なので一緒になるまで私はせっせと趣味の漫画描いていて
夫はフツーにお勤めの人でしたよ。
いやフツーよりワーカホリックな人だったのか?
一緒になった頃も、夫が勤めに出ている間に私は趣味で漫画を描いて、
入賞しても実は趣味の延長でお仕事になればいいな~とゆるく考えていたんですよ。
それがですね、まさかの夫倒れる!
その時期にちょっと価値観の変化がありましたんですわ。
なにがっていうか
倒れて復帰できないかもと言われた時に
それまで仕事して収入や安定を得てこの先を考えていたものが
あっちゅうまに消えるって体感したわけで
「だったらなにが起きるかわからないなら、好きな暮らし方を選んでおいた方がいい」
というのがその時思ったことなんですよ。
そんで、じゃあどういう暮らし方を…とか考えていたら
夫が出版社のちょいえらい人と話す機会があって
その時に「漫画は仕事としておもしろそうだ」と思ったようで
「家業で漫画家ってやれないか」という話しになったんですよ。
正直「趣味の漫画」と「仕事の漫画」は私的には大違いなんですよ。
私はのほほんと「描いて載ったらうれしいな~」って感じだったんですけど
なにしろ二人でやるってことは、家庭の全収入がそれですから
そんな気分じゃ食ってけませんです。
そんで夫の説明となっていくわけです。
デビューして間もなく息子ができたんですが
この時も仕事と同じく「二人で」でしたから(いや、むしろ夫は「育児したい」派で
私は「乳幼児とはつきあいができるか自信ない」派でしたけど)
田舎町の公園でうちの夫は「ママ友」がたくさんいるという、ちょっと珍しい存在となっておりました。今から24年前のことです。
レディースコミックというジャンルで
私自身が感じたジェンダーの問題や育児の問題、さらには自立の問題とか
はてなと思った事をうちの夫に投げると向こうから返してきて、
そんであーだこーだと言いながら漫画の素を作っていっているのが基本という感じ。
そんな~こんなで~
まるで漫画のような生活をしつつ食ってきました福田です。
【おまけ】
ちなみに妻が「BL好き~」とか言い出した時には
「すまん、いろいろと調べてみたが、それは一緒に考えてやれんかもしれん」と申し訳なさそうに夫。
「えっ、あんた調べたりしていたのっ?」と私。
「まあ一応」「昔はゲイの友人も結構いたから別に抵抗とかないだが、BL漫画は難しいわ」という返事が。
…あんたえらいねぇ。
その時は本気で思いましたよ。